「歯列矯正は装置が目立つ」ということを理由に、なかなか治療に踏み切れないという方はいませんか?
確かにお仕事や学校の都合により、矯正治療中だということを知られたくない方や、装置が目立つと支障があると感じている人は多いです。
しかし、矯正装置の種類の中には目立ちにくいものもあります。
そこで今回は、目立ちにくい矯正装置の種類や、選び方のポイントなどについて徹底解説していきます。
目立ちにくい矯正装置の種類①目立ちにくいワイヤー矯正
はじめに「目立ちにくいワイヤー矯正」について解説します。
装置の特徴
ワイヤー表側矯正は、歯の表側に銀色のブラケットやワイヤーを取り付ける方法で、装置が目立ちやすいため、矯正中であることが一目で分かります。
そんな装置の目立ちやすさを解消するために、歯に近い色をしたブラケットやワイヤーを使用する「目立ちにくい表側ワイヤー矯正」があります。
目立ちにくいワイヤー矯正では「審美ブラケット」と呼ばれる白色や透明の目立ちにくいブラケットが使用され、素材にはプラスチックやセラミックなどがあります。
ワイヤーは、通常の表側矯正で使用される銀色のワイヤーを白い塗料でコーティングしたものや、ロジウムという白い金属でコーティングされたものを選択できます。
見た目
目立ちにくいワイヤー矯正は、メタルブラケットなどが使用される一般的なワイヤー矯正に比べると装置が目立ちにくいです。
しかし、装置の凹凸感があるので、矯正中であることが全くわからないというわけではありません。
また、選ぶブラケットやワイヤーの種類によっては使用しているうちに黄ばんできたり、コーティングが剥がれて金属が目立ちやすくなったりすることがあります。
費用
目立ちにくいワイヤー矯正の費用相場は、全顎矯正の場合で60〜100万円程度、部分矯正で20〜70万円程度です。
一般的な金属を使った表側ワイヤー矯正と比べると、装置が目立ちにくい分、費用は少し高い傾向にあるでしょう。
メリット
目立ちにくいワイヤー表側矯正のメリットは以下のとおりです。
・幅広い症例に対応できる
・汚れを確認しながらブラッシングできる
・発音に影響を与えにくい
ワイヤー表側矯正は、歯列矯正の中で最も歴史のある矯正方法で、軽度から重度のさまざまな症例に対応できるというメリットがあります。
表側に矯正装置が付いているため、目視で汚れを確認しながらブラッシングが可能です。
また、舌の動きが制限されないため、発音に影響を与えることも少ないでしょう。
デメリット
一方、デメリットには以下のようなものが挙げられます。
・装置の凹凸感が残る
・塗装方法によってはコーティングが剥がれてしまう恐れがある
・プラスチックブラケットは着色を起こすことがある
表側に装置をつけている以上、どうしても凹凸感が残ってしまうため、口を開けたときに装置が見えやすかったり、口元が出っ張っているように感じたりすることがあります。
塗装方法によっては、歯ブラシの摩擦などでワイヤーのコーティングが剥がれてしまうこともあるでしょう。
塗装が剥がれると金属の元の色が目立ちやすくなるので、塗装の剥離を避けるためには、ロジウムコーティングがされたワイヤーがおすすめです。
また、プラスチックブラケットは、使用しているうちに飲食物による着色で黄色く変化する恐れがあります。
そのため、矯正中は食事内容に気を付け、着色を起こしにくいセラミックブラケットを選択すると良いでしょう。
目立ちにくい矯正装置の種類②ワイヤー裏側矯正
次に、歯の裏側に装置を装着して歯を動かす「裏側矯正」についてご紹介します。
裏側矯正は、舌側矯正やリンガル矯正とも呼ばれています。
装置の特徴
矯正に使用する装置は、表側ワイヤー矯正と同じブラケットとワイヤーです。
歯の裏側は表側と比べて凹凸があり、複雑な形をしているため、既製のブラケットではなくオーダーメイドで作る必要があります。
ブラケットを製作するためには、型取りを行わなければいけません。
費用に関しては、ブラケットの取り付けやワイヤーの調整に高度な技術が必要となるため、表側矯正に比べて高額になります。
見た目
正面からも横からも、装置が見えることはほとんどありません。
大きく口を開けると少し見える可能性がありますが、日常生活において会話をしたり、笑ったりするぐらいでは、矯正中であることはほぼ分からないでしょう。
費用
裏側矯正の費用相場は、全顎矯正だと120〜140万円程度、部分矯正の場合であれば30〜70万円程度です。
メリット
裏側矯正のメリットには、以下のようなものがあります。
・口内を傷つけにくい
・口元の膨らみを気にしなくて良い
・むし歯のリスクが少ない
表側矯正は装置が表側についているため、口元に物が当たったときなどに口内を傷つける可能性があります。
その点、裏側矯正であれば、スポーツ時の接触やケガなどで口元に衝撃があっても、装置で口内を傷つける心配が少なく済みます。
そのため、運動をよくされる方でも挑戦しやすい矯正方法でしょう。
装置によっては口元の膨らみが出にくいため、もともと出っ歯の症状がある方や、唇に装置が引っかかることが心配な方にもおすすめです。
他にも、裏側矯正は表側矯正に比べ、むし歯のリスクを抑えられるというメリットがあります。
歯の裏側は常に唾液に触れており、唾液が持つ汚れを洗い流す作用や、歯を修復する作用が働きやすいためです。
当然、1番大切なのは毎日の歯みがきです。
歯みがきを怠れば、むし歯になる可能性は十分にありますので、日頃から丁寧なブラッシングを心掛けましょう。
デメリット
裏側矯正のデメリットには、以下のようなものが挙げられます。
・発音に影響がでることがある
・歯みがきがしづらい
・費用が高額
裏側矯正は舌の動きが制限されるため、慣れるまでは発音がしづらかったり、滑舌が悪くなったと感じたりすることがあります。
装置が裏側にあることにより、目視で汚れを確認できず、歯みがきがやや困難になるでしょう。
また、磨き残しが発生しやすくなったり、歯みがきに時間がかかったりする可能性もあります。
裏側矯正は、ブラケットがオーダーメイドであることや、装置の取り付けなどに高度な技術が必要となることから、費用が高額になる傾向があります。
「費用はなるべく抑えたいけれど、裏側矯正をしたい」という方は「ハーフリンガル矯正」という方法もあります。ハーフリンガル矯正とは、装置が目立ちやすい上の歯を裏側矯正、下の歯を表側矯正にするという治療法です。両方を裏側矯正にするよりも費用を抑えられ、表側矯正に比べて目立ちにくい状態で矯正治療が進められます。
目立ちにくい矯正装置の種類③マウスピース矯正
最後は「マウスピース矯正」の特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
装置の特徴
マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを使った矯正方法です。
少しずつ形の異なるマウスピースを複数枚製作し、数週間ごとに交換していきながら歯を動かします。
マウスピース矯正には、1日の装着時間が決められていますが、食事と歯みがきの際は取り外すことができます。
見た目
マウスピースは歯全体を覆う形をしていますが、色が透明なためほとんど目立ちません。
また、薄く作られているので口元が大きく膨らむことはないでしょう。
費用
マウスピース矯正の費用は、全顎矯正の場合で45〜80万円程度です。
部分矯正の場合は10〜50万円程度となっています。
メリット
マウスピース矯正のメリットは以下のとおりです。
・通院回数が少ない
・矯正中でも食事を楽しめる
・歯みがきがしやすい
・費用が比較的リーズナブル
マウスピース矯正は、決められたタイミングにご自身でマウスピースを交換していただきます。
ワイヤー矯正のように、装置の調整をするために来院していただく必要がないため、通院回数が少なく済む場合が多いです。
経過観察のために2〜3カ月に1回程度の通院が必要となるケースや、中には通院不要のマウスピース矯正ブランドもあります。
また、食事と歯みがきの際はマウスピースを外せるというメリットもあります。
装置に食べ物が挟まって人前で食事がしづらかったり、装置が邪魔で歯みがきがやりにくかったりする心配がありません。
ワイヤー矯正と比べると、費用が比較的リーズナブルなことが多いため、費用を抑えながら目立ちにくい矯正治療ができる可能性もメリットの一つです。
デメリット
マウスピース矯正には、メリットがある一方でデメリットも存在します。
・装着時間を守る必要がある
・口内に異物感がある
・症状によってはマウスピースが合わないケースがある
マウスピースの装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かない可能性があります。
ともすると治療計画が崩れてしまい、治療期間が延びる原因にもなりかねません。
気が向いたときにマウスピースをつけるのではなく、最初のうちから装着時間をしっかりと守り、習慣化していくことが大切です。
習慣化するためには、食事をしたら歯みがきをして、歯みがきが終わったらすぐにマウスピースをつけることを意識しましょう。
また、外した際にマウスピースの保管場所が決まっていないと、装着のし忘れや紛失にもつながります。
あらかじめ決めた場所に保管しておくと、紛失を防げる上に探す手間が省け、装着を後回しにすることが少なくなります。
またマウスピース装着中は、口内に違和感をおぼえることがありますが、時間の経過とともに慣れていくため極度に心配する必要はないでしょう。
マウスピース矯正は、すべての症例に対応できるわけではなく、症状によってワイヤー矯正の方が向いている場合もあります。
しかし、マウスピースブランドによっては、軽度から重度の症例まで幅広く対応できるものもあります。
ブランドごとに得意としている症例は異なりますので、まずは歯科医師に相談してみましょう。
マウスピース矯正ブランドのZenyum(ゼニュム)では、軽度から中度の歯並びの場合、税込324,500円で部分矯正が可能です。
重度の症例に対応した全顎矯正のプランもあり、税込575,000円もしくは660,000円でマウスピース矯正を始めることができます。
マウスピース矯正が適合となるのか、どの矯正プランが合うのか、詳しくはゼニュムの無料オンライン診断まで、ぜひお気軽にご相談ください。
自分に合った矯正装置はどれ?選び方のポイント
ここまでご紹介した「目立ちにくいワイヤー表側矯正」「裏側矯正」「マウスピース矯正」は、装置の目立ちにくさ以外に、費用や装置の管理方法などにも違いがあります。
最後に「一体自分にはどれが合っているのだろう?」と疑問を抱く方に向け、選び方のポイントについて解説していきます。
費用を抑えたい人
費用を抑えたい人には「マウスピース矯正」がおすすめです。
ワイヤー矯正に比べると費用を抑えやすく、マウスピースブランドによっては30万円台で治療ができることもあります。
症状からマウスピース矯正よりもワイヤー矯正の方が向いていると判断された場合には、審美ブラケットなどを使用した目立ちにくい表側ワイヤー矯正がおすすめです
対応症例の多さで決めたい人
対応症例の多さで決めたい人は「目立ちにくいワイヤー表側矯正」がおすすめです。
ほぼすべての症例に対応できる上に、多くの矯正歯科医院で導入されている矯正方法のため、治療可能な歯科医院の数が多いこともメリットでしょう。
審美ブラケットやホワイトワイヤーの導入については、歯科医院ごとに異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
矯正中でも食事を楽しみたい人
矯正中でも食事を楽しみたい人は「マウスピース矯正」がおすすめです。
マウスピースを取り外して食事ができるため、食べ物が挟まってしまう心配がなく、矯正中でも食事内容を変える必要がありません。
人前で気兼ねなく食事ができるのも嬉しい点です。
矯正中の見た目が変わりたくない人
矯正中の見た目を重視する人は「裏側矯正」が1番おすすめです。
装置が人の目に触れないため、見た目において矯正中であると1番分かりにくいです。
次に目立ちにくいのがマウスピース矯正で、最も目立ちやすいのが審美ブラケットなどを用いるワイヤー表側矯正となります。
通院が面倒という人
通院の負担を減らしたい、通院ができるか不安で歯列矯正に踏み切れないという人には「マウスピース矯正」をおすすめします。
マウスピース矯正であれば、ワイヤー矯正のような装置の調整が不要のため、通院頻度が少なく済む場合が多いです。
ゼニュムの場合では、症例や治療計画によりますが、基本的に通院回数は2〜4回程度となります。
自分に合った矯正方法で快適に矯正治療をしよう
今回は、3種類の目立ちにくい矯正方法について詳しくご紹介しました。
装置によって取り付け位置や着脱方法、費用などが異なるため、ご自身の優先度に合わせて矯正方法を見つけてみてください。
歯列矯正中は年単位の治療期間が必要なため、できる限り治療期間をストレスなく過ごすことが大切です。
まずはどの矯正方法が合うのか、歯科医院で相談してみることをおすすめします。
ゼニュムのマウスピース矯正が気になった方は、以下のリンクから無料オンライン診断を受けられます。ぜひ、お気軽にご利用ください。